「手作りじゃなくても大丈夫?」保育士に聞く!入園準備に必要なこと
はじめての保育園。入園までにどんな準備が必要なのか、保育士さんに直接聞いてみました。長時間、子どもと離れることに不安を抱えるママやパパも多いと思いますので、こちらの記事を参考に、入園準備を整えてみてください。
保育士:安井さん
大原保育医療福祉専門学校福岡校卒業。保育士歴8年 (2024年3月現在) 認可保育園、企業内保育園勤務を経て、現在は小規模認可保育園にて現役で働いています。7歳の息子を子育て中です。
入園前までの簡単なスケジュールを教えてください
- 入園通知が家に届いたら、保育園に連絡をして面談をする日程を決める。 (4月入園の場合は入園説明会があり、そのあとに面談をします)
- 保育園にて面談 (保護者、入園するお子さん、園長又は主任等、担任の先生)
- 初登園する日までに面談時に受け取った書類を記入。通園に必要な物を準備する。
入園前までに、保育士さんから保護者へお願いしたいことはありますか?
食品・食材チェック
未満児クラス入園するお子さんは、給食で使用される食品や食材をお家で食べさせた経験があるかを必ず確認しておきましょう。
お名前記入
保育園にはお子さん以外にもたくさんの子どもたちが通っています。同じ柄の洋服、全く同じタオルや靴下を使用していることは日常茶飯事ですので、必ず1つ1つに記名をしましょう。 (同じ名前の子がクラスにいることも珍しくないので、できればフルネームが良いです!)
入園グッズは手作りの方がいいですか?スキル的にも時間的にも手作りに自信がない場合は、既製品でもよいものなのでしょうか…
既製品のもので問題ないです!ですが、通園カバン類についているボタンやチャーム等が取れて誤飲やケガの原因になるため、付属品が付きすぎているものや取れやすそうな物は避けるようにしてください。
入園前に家でやっておきたい生活習慣はありますか?
お家で過ごしていた生活リズムからいきなり通園リズムになるのは子どもに負担がかかります。入園前から早寝早起きを心掛け、生活リズムを整えておきましょう。
未満児 (0~2歳)
今は、「遊ぶ」「食べる」「寝る」といったメリハリをつけた生活習慣を心掛けましょう。
1歳前後のお子さんだと睡眠時間が定まっておらず午前睡をしたり、睡眠時間に合わせて離乳食を食べている子もいると思うので、生活リズムを作る練習を無理なくできるといいと思います。
年少以上児
着替え、準備や片付け、自分で食事を取るといった身の回りのことは自分でできるように練習しておきましょう。園生活を送る中でお子さんに困り事が起こることもあります。自分の思いを相手に言葉で伝える練習もしておきましょう。
入園したばかりのころによくある保護者からの相談ごとは?
Q1:毎日泣きながらの受け渡しになり保育園でもずっと泣いているんじゃないかと心配になっちゃいます。
泣かずにすぐに慣れる子もいれば、慣れるまでに時間がかかる子もいます。登園時に泣きながら離れても1歩お部屋に入ればピタッと泣き止む子、遊んでいる最中に思い出し泣きをする子、保護者と離れた後も保育園の中で子どもたちなりに頑張っていますよ!
泣いていても先生が寄り添いながら一緒に遊んだり、不安が大きくならないよう抱っこしていたりしています。お子さんのペースで好きな遊び、好きな先生やなかよしのお友達を見つけて「保育園は楽しい所」とお子さんが認識して少しずつ保育園に慣れていけるといいですね。
Q2:登園前に行き渋りがあって朝が大変です…
朝起きて、準備して、保育園に来ただけでもえらいです!毎朝行き渋られるとお父さん、お母さんも気持ちが沈んでしまいますよね。お気に入りのぬいぐるみと一緒に登園したり、お子さんに今日の服や靴下を選んでもらったり、お子さんの気分が上がって楽しく登園できるような対策を取るのもいいかもしれません。
Q3:お友達と仲良く遊べているか不安です。 (手が出たりおもちゃを勝手に取ることがあるので…)
子どもたちの間でトラブルが起きても保育士が仲介に入り、お友達との関り方を一緒におこなっています。最初は別々で遊んでいても気づけば一緒に同じ遊びを楽しんでいたり、その中でトラブルを経験して相手の気持ちを知り、対人関係を学んでいきます。
さっき喧嘩していたけど問題が解決するとまたすぐに一緒に遊んでいることは珍しくないので深く気にされなくて大丈夫ですよ。
はじめて保育園デビューをするママへ
私自身、一人のママとして初めて子どもを保育園に預けた日は、嬉しいはずの久しぶりの1人の時間が逆にそわそわしてしまい、何も手に付かず、いないとわかっていても無意識に体が揺れていたり何かをしていても後ろを振り返って子どもを探してしまうといったことがありました (笑)
最初は泣いていた我が子も慣れてくると、お迎えに行く度になんだか一皮むけたんじゃない!?…と目には見えませんがたくさん吸収してきたオーラが感じ取れるような気がしました。そんな姿を毎日見ていると自然とわたしも頑張ろう!とやる気がみなぎってきます。
離れている時間がお母さんと子どもにとって大切なエネルギー源になることもあるんだなぁと実感しました。
初めてお家の方と離れて長い時間過ごすとなるとお子さんはもちろん、お父さん、お母さんも不安と寂しい気持ちになると思います。保育園はお子さんにとって生まれて初めて経験する「社会」です。お家の方と離れている間に頭、心、体からいろんなアンテナを張り巡らせてたくさんの「はじめて」を吸収してきます。
泣いてしまうこと、体調を崩してなかなか治らないこともあるかもしれませんが、それもまた子どもたちにとってこれから成長していくための糧になってくれます。わたしたち保育士も子どもたちと毎日過ごす中でお父さん、お母さんと一緒にお子さんの成長の喜びを分かち合っていきたいなと思っています!